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2025.12.25 研究

大学院理工学研究科の谷岡雄真さんが「2025ハロゲン利用ミニシンポジウム」でポスター賞を受賞しました。【11月28日(金)】

令和71128()、愛媛大学城北キャンパスで開催された「2025ハロゲン利用ミニシンポジウム」において、大学院理工学研究科博士後期課程1年生の谷岡雄真さん(有機化学研究室に所属)が「ポスター賞」を受賞しました。

発表題目は、「クロロホルムと塩化メチレンの違いを認識するプロペラ状分子の合成と物性」で、大学院理工学研究科の髙瀬雅祥教授らのグループで行われた研究成果です。

谷岡さんは、強い発光を示す色素「ペリレンジイミド(PDI)」を6枚羽根のように配置した構造を設計し、それぞれの羽根の上に不斉補助基を導入することで、光学活性(右巻き・左巻き)となる分子を合成しました。この分子は、高い発光効率と異方性を併せ持ち、高輝度の円偏光発光(CPL)を示します。さらに、この分子のプロペラキラリティーが溶媒によって反転することを発見し、特に、極性や構造が非常によく似たクロロホルム(CHCl₃)とジクロロメタン(CH₂Cl₂)間で、発光の回転方向が完全に反転するという前例のない現象が確認されました。外部環境に応じて分子の構造・発光特性を可逆的に制御できる新しい分子設計指針を示すものであり、今後は光スイッチング素子、環境応答型センサー、偏光ディスプレイ、量子光学材料などへの応用が期待されます。

これらの研究成果および発表に対する質疑応答が高く評価され、ポスター賞の受賞に至りました。