愛媛大学理学部は、1学科5教育コース3履修プログラムの柔軟なカリキュラムが特徴です。学生一人ひとりのキャリアビジョンに沿った学びを通して、「理学の体系的学識に由来する知性」「科学に根差した汎用能力」「高い教養に基づく豊かな人間性」を育成します。また、「倫理観・責任感に裏付けられた地に足をつけた人間性と、急速な社会環境の変化や多様な課題に柔軟に対応できる知性を備え、様々な人々と協働しながら主体的に行動し貢献する意志を持つ、自然科学の素養を持った理系人材」を社会に輩出することを目指しています。
1学科による教育体制では、理学部としての教育理念を明確化するとともに、多様な学修の目的に対応できる柔軟性を確保しています。例えば、理学部としての教育において重要な基盤をなす、理学分野を学ぶ上での基礎学力や科学に対する俯瞰力は「理学部共通基礎科目」において学びます。また、学生が研究活動を通じて主体的に学修する最終年次のリサーチ科目は「理学部共通課題科目」として設置されているため、教育コースや履修プログラムの制約を受けずに研究分野(課題)を選択し分野横断型の研究をすることもできます。
数学・数理情報、物理学、化学、生物学、地学の5つの専門分野は、理学の基幹分野としてそれぞれに体系的な学問として確立されています。愛媛大学理学部においては、これら基幹分野に対応した5つの教育コースカリキュラムにより、それぞれの理学専門分野の基礎学問としての体系性と基盤的なスキルが修得できます。教育コースへ所属するのは2年進級時ですが、教育コースごとの定員は設けられていないため、自分の希望する教育コースを選択することができます。また、他の教育コースの専門科目を自由に履修できるため、自分の所属するコースで専門性を究めるだけでなく、分野横断的な学びによって理学全般の幅広い知識を獲得することも可能です。
理学部における教育内容は基礎的・基盤的であるため、大学で学んだ内容を社会でどう活かしていくかといった、卒業後のビジョンを明確化にすることが切望されています。愛媛大学理学部では、こうしたニーズに応えることができる仕組みとして、学生が希望するキャリアパスに応じた3つの履修プログラム(標準プログラム、科学コミュニケーションプログラム、宇宙・地球・環境課題挑戦プログラム)を設けています。理学専門分野の体系性を獲得する教育コースと、学生一人ひとりの描くキャリアパスに応じた3つの履修プログラムを組み合わせた学修で、多様化する社会のニーズにも応え、「科学で未来を拓く」人材としての活躍を支援します。