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2024.08.08 研究

神奈川県内の海浜・河床堆積物の粒子組成の調査―2021年7月3日に静岡県熱海市伊豆山地区で発生した土砂災害の盛土の採集地の解明の基礎資料としての研究報告

2021年7月3日午前10時30分頃、熱海市伊豆山地区の逢初川源頭部にあった黒色の盛土が崩壊して発生した土石流(以下、熱海土石流)は、逢初川を流下し、大きな被害をもたらしました。盛土と土石流堆積物に関しては、静岡大学防災総合センターの北村晃寿教授らが地球科学的研究を行い、黒色の盛土と土石流堆積物は古生代末期―中生代の放散虫化石を含むチャート岩片を産することから、盛土の一部の土砂の採集地の後背地には層状チャートが分布することを公表しています。
土砂の採集地を特定するために、本研究で神奈川県内の河口や海浜の堆積物を調べた結果、盛土の黒色の土砂と土石流堆積物から検出されたチャート岩片と同時代のチャート岩片が、神奈川県多摩川河口の堆積物から検出されました。これにより、神奈川県内に限定すると、盛土の黒色の土砂の一部は神奈川県東端の多摩川流域から運ばれて来たと推定されます。

本研究には、本学大学院理工学研究科の堀利栄教授が参加しています。

詳細については、静岡大学公式ウェブサイトをご覧ください。