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2023.10.23 研究

金ナノ粒子によるDNA検出の高感度化 ~疾病関連遺伝子の高感度検出を目指したDNA密度制御~(大学院理工学研究科 座古保教授)

大学院理工学研究科(理学系)の座古保教授らの研究グループは、理化学研究所との共同研究により、表面にDNAを修飾した金ナノ粒子を用いたDNA検出における表面DNA密度の影響を明らかにしました。

金ナノ粒子がターゲット分子依存的に示す凝集を溶液色変化によって評価する簡便な分子検出が注目されています。特に、一本鎖DNAを修飾した金ナノ粒子を用いたDNA検出は、遺伝子診断への応用が期待されます。しかし、金ナノ粒子に修飾されたDNA密度が遺伝子の検出感度に与える影響については不明でした。

今回、凍結法を利用したDNA修飾金ナノ粒子合成において、エチレングリコールを用いて、金ナノ粒子に修飾するDNA密度を容易に制御できることを初めて見出しました。また密度制御されたDNA修飾金ナノ粒子を用いて、ターゲットとなる相補的な1本鎖DNAの検出感度に対する、修飾DNA密度の影響についても調査を実施しました。その結果、修飾DNA密度が低い金ナノ粒子ほど、より高感度にターゲット1本鎖DNA を検出できることが分かりました。本研究により、今後の遺伝子診断のさらなる高感度化が期待されます。

本研究成果に関する論文は、英国王立化学会(RSC)の学術雑誌「RSC Advances」に掲載され、オンライン版で公開されました(2023年10月19日(日本時間))。

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