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2026.01.23 研究

大学院理工学研究科の福井堂子さんが「日本鉱物科学会2025年年会」と「日本地質学会第132年学術大会」において、「研究発表優秀賞」と「学生優秀発表賞」を受賞しました【9月12日(金)・10月25日(土)】

大学院理工学研究科博士後期課程2回生の福井堂子さんは、令和7年9月10日(水)~12日(金)に山口大学で開催された「日本鉱物科学会2025年年会」と、令和7年9月14日(日)~16日(火)に熊本大学で開催された「日本地質学会第132年学術大会」において研究発表を行い、それぞれ「研究発表優秀賞」と「学生優秀発表賞」を受賞しました。

福井さんは、愛媛県伯方島の野外地質調査から「エピ閃長岩」という珍しい岩石を発見しました。「エピ閃長岩」とは大陸地殻の主要構成岩石である花崗岩が、地下で高温の熱水流体と反応してできた岩石です。国内ではその珍しさから地質学の専門家の間でもあまり知られていない岩石で、これまで研究報告も限られていました。福井さんは伯方島で発見した「エピ閃長岩」に着目し、その形成条件を検討したところ、400℃以上の高温の熱水流体、すなわち超臨界流体との反応により形成した岩石であることが明らかとなりました。このため伯方島の「エピ閃長岩」は、高温の超臨界流体との反応を記録した岩石であり、近年地熱資源として注目されている超臨界地熱貯留層での「岩石−流体相互作用」の素過程を明らかにする上でも重要な研究対象と考えられます。

福井さんはこの「エピ閃長岩」について、綿密な野外産状観察を基礎とした、岩石記載、化学組成分析、同位体分析、年代測定など、詳細かつ多岐にわたる岩石学的検討を行い、その形成過程を考察しています。これまでの研究成果のうち、「日本鉱物科学会2025年年会」では岩石組織観察の結果を主とした記載岩石学的特徴について、また「日本地質学会第132年学術大会」では化学組成分析の結果を主とした元素の移動・濃集過程について発表したところ、両者ともに高い評価を得て、それぞれ「研究発表優秀賞」と「学生優秀発表賞」を受賞しました。

なお、福井さんのこれまでのエピ閃長岩研究の一部は、日本地質学会が発行する和文学術誌である「地質学雑誌」に2025年12月に掲載されました(福井・齊藤, 2025, 地質学雑誌131巻)。当論文は、エピ閃長岩研究について和文で書かれた初めての論文であり、今後のエピ閃長岩研究の発展に貢献していくものと期待されます。

●日本鉱物科学会2025年年会「研究発表優秀賞」受賞
「愛媛県伯方島に産するエピ閃長岩の形成過程における岩石組織の変化」

●日本地質学会第132年学術大会「学生優秀発表賞」受賞
「愛媛県芸予諸島伯方島に産するエピ閃長岩:高温熱水流体による花崗岩類の変質と元素の移動・濃集」

日本鉱物科学会HP
https://jams-mineral.jp/meeting/presentation_award/研究発表優秀賞受賞者/

日本地質学会第132年学術大会HP
https://pub.confit.atlas.jp/ja/event/geosocjp132/content/collectsubject#sho

J-STAGE 「愛媛県芸予諸島,伯方島に産するエピ閃長岩」(地質学雑誌131巻、2025年)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/geosoc/131/1/131_2025.0014/_article/-char/ja/