成長するってこと

成長するってこと


愛媛大学理学部物質理学科化学系平成15年度卒業
愛媛大学大学院理工学研究科・助教

垣内拓大


 大学で過ごす4年間は、高等学校を卒業してから自分の夢を形にするまでの大切な期間です。大学入学後は、それまで以上に「学び」への自由度が大きくなるため、1)何をどうすれば夢に向かって進んでいけるのか、2)社会の需要と供給を満たす人間として自分に必要なものは何かなど、自己で意識・実行するにはとても短い期間です。愛媛大学では、この期間を有効に使い、勉強、趣味、サークル活動などを十分両立できるような多くの学生に適したカリキュラムが組まれていると思います。

 私が愛媛大学理学部化学科で学んだことは、基礎化学、産業へ還元できる大学研究、そして化学的プロセスを通じてこれらに貢献していこうという意欲、等などです。現在でも、自己の基礎学力定着と新しい研究分野開拓のため教科書を広げることが多々あります。その都度、愛媛大学化学科での学習が自分の基礎を作り上げていることを実感します。勿論、化学科の授業だけでは対応しきれない科目については自主性が求められます。

 現在、私は、理学部化学科の教員として、「新しい分光法の開発」、「軟X線放射光と電子の相互作用に由来した内殻電子励起ダイナミクスの研究」および「表面に数原子層程度の厚みで積み上げられたナノスケール半導体材料の表面物性」に興味を持って研究を進めております。将来的には、特定の研究領域だけに特化しない化学・物理・生物・工学・情報等の幅広い研究分野に精通した科学者になれるよう日々努力しております。