理学部の思い出

理学部の思い出


 村井 佳名子

私は、平成10〜12年度の3年間及び平成23〜25年度の3年間の計6年間を理学部でお世話になり、平成26年3月末に定年を迎えました。 大好きな理学部で二度も勤められたこと、そして定年を迎えることができたことを、とてもありがたく幸せに思っています。

最初に理学部に配属された時に驚いたのは、先生同士がさん付けで呼びあっていらっしゃることでした。それまで所属していた学部では、上位職の先生に対しては「○○先生」と呼ぶのが当然のことでした。最初は驚きましたが、理学部に慣れるにつれ、理学部の自由度の大きさを示す一つの例なのかな、と思うようになりました。理学部は城北地区にありながら、他の学部と道路を隔てた立地の故か、独特の空気が流れているキャンパスでした。南国を思わせる木が並び立つロータリー、憩いの森と称される緑の空間が何とも魅力的でした。事務職員と先生方との距離も近く、事前に各人の活躍度を予想した出走表なるものが配られる理学部ボウリング大会など、折々に楽しい行事もありました。 平成11年4月に、事務組織の集中化で職員数が半減し、しばらくは混乱を極めましたが、そこはチームワークのよい理学部のこと、先生方のご協力(と、事務職員の頑張り!)によって、いつの間にか落ち着いていたものでした。

 二度目に配属された時には、大好きだった憩いの森をはじめ、温室やテニスコートが姿を消して、キャンパスの景色が変わっていたことに少々寂しさを感じましたが、理学部の温かさは変わらぬままでした。ある先生から、「おかえりなさい」と声をかけていただいた時の嬉しさは、今も忘れられません。また、5学科に戻されたり、入試制度や学生支援等々、教育システムや教育環境の整備に力を入れられて、他学部に率先して新たな仕組みを取り入れられていること、各研究センターが大きく発展されていることが、とても印象的に映りました。

 その後の3年間はまたたく間に過ぎ、今は大学から離れた生活を送っていますが、辞めた後も特に気になりますのが、デマンド問題です。改修工事に伴う省エネ化によって、”理学部の暑く長い夏”が少しでも緩和されんことを切に願っています。  最後に、あらためまして理学部の皆様方に心からのお礼を申し上げますとともに、理学部及び理学同窓会のますますのご発展をお祈り申し上げます。



2015年6月10日登録